RRS2025-20028の内容へ更新しました。(赤字部が変更箇所)
- 中止・・・レース委員会またはプロテスト委員会が中止したレースとは、無効となるが、再レースを行うことが出来るものをいう。
- クリア・アヘッドとクリア・アスターン;オーバーラップ・・・艇体及び正常な位置にある装備が、相手艇の艇体および正常な位置にある装備の最後部から真横に引いた線より後にある場合、その艇は相手艇のクリア・アスターンにあるといい、相手艇はクリア・アヘッドにあるという。いずれの艇もクリア・アスターンでない場合、両艇はオーバーラップしているという。ただし、両艇の間にいる艇が両艇とオーバーラップしている場合もまた、両艇はオーバーラップしているという。これらの用語は、同一タックの艇には常に適用する。反対タックの艇には、次のいずれかの場合にのみ適用される。
- 艇と艇の間に規則18を適用される場合
- 両艇が真の風向に対し90度を超えた方向に帆走している場合
- 委員会・・・次のものを委員会という。プロテスト委員会、レース委員会、テクニカル委員会。
利害関係利益相反・・・ある人物は次の場合、利害関係利益相反があるという。- その人物が関与する決定の結果、自身に損得が生じる場合
- 公平である能力に影響を与えうる、個人的または経済的利害関係があると、常識的に見ることができる場合
- ある決定に関し、密接な個人的利害がある場合
- 連続した障害物・・・この用語を用いて規則にかかわる最も短い艇体の艇が、障害物に沿ってその艇の3艇身以上にわたって通過することになるものを連続した障害物という。ただし、航行中の船舶、レース中の艇、マークを兼ねるレース委員会船は、連続した障害物ではない。
- フェッチング・・・艇がタックを変更することなくマークの風上をその求められた側で通過できる位置にいる場合、艇はマークをフェッチングしているという。
- フィニッシュ・・・スタート信号後、艇体の一部が、コース・サイドからフィニッシュ・ラインを横切るとき、艇はフィニッシュするという。ただし、フィニッシュ・ラインを横切った後に次を行なう場合には、艇をフィニッシュしていない。
- 規則44.2に基づきペナルティを履行する場合
- フィニッシュ・ラインで行った、コースの帆走に関する誤りを正す場合
- コースの帆走を続ける場合
フィニッシュ後、フィニッシュ・ラインを完全に横切る必要はない。帆走指示書は、艇がフィニッシュするためにフィニッシュ・ラインを横切ることを求める方向を変更することができる。
- 避けている・・・次の場合、艇は航路権艇を避けているという。
- 航路権艇が、回避行動をとる必要なく、自らのコースを帆走できる場合
- 艇がオーバーラップしているときに、航路権艇が直ちに接触することなく、いずれの方向にも変更することができる場合
- 風下と風上・・・艇の風下側とは、風向から遠い側をいい、また風位に立っている場合、それまで風向から遠かった側をいう。ただし、バイザリーまたは真風下方向に帆走している場合、メインセールの出ている側を風下側という。他の側を風上側という。同一タックの2艇がオーバーラップしている場合、相手艇の風下側にいる艇を風下艇といい、相手艇を風上艇という。
- マーク・・・帆走指示書において、艇の定められた側で通過するように求められている物体、スタート・ラインまたはフィニッシュ・ラインがそこから伸びている航行可能な水面に囲まれているレース委員会船、およびそれらの物体または船に意図的に取り付けられた物体をマークという。ただし、アンカー・ラインは、マークの一部ではない。
- マークルーム・・・艇が求められた側でマークを通過するためのルームをマークルームという。
- 艇のプロパー・コースがマークに向かって近づくことである場合、マークへ帆走する。
- 求められた側でマークを回航または通過する。
- マークをスターンの後方にして離れる。
- 障害物・・・以下のものを障害物という。
- 艇がそれに向かって真っすぐに帆走していて、それから1艇身となったときに、コースの大幅な変更をせずに通過することができないもの。
- 一方の側しか安全に通過することができないもの。
- 規則によって、そのように指定された物体、区域またはライン。
ただし、他艇が避けている必要がある艇、または規則22が適用され他艇が回避する必要がある艇を除き、レース中の艇は他艇にとって障害物ではない。
- オーバーラップ・・・クリア・アヘッドとクリア・アスターン、オーバーラップの項を参照。
- 当事者・・・審問の当事者とは以下の者である。
- 抗議の審問では、抗議者、被抗議者
- 救済の審問では、救済を求めている艇、またはその艇のために救済が求められている艇、規則61.1に基づく行動をしているレース委員会、規則61.1に基づく行動をしている委員会
- 規則61.4(b)(1)に基づく救済の審問では、不適切な処置または不手際を起こしたと申し立てられた組織
- 規則69.1(a)違反を申し立てられている人物、規則69.2(e)(1)に基づく申し立てを提起している人物
- 規則62または規則69に基づく審問の対象となる支援者、その人物が支援する艇、規則62.2に基づく申立てを提起するために指名された人物
ただし、プロテスト委員会は当事者とはなりえない
- 延期・・・延期されたレースとは、予定されたスタートの前に延期されたものをいう。ただし、その後にスタートさせる、または中止することができる。
- プロパー・コース・・・この用語を用いている規則に関わる他艇がいない場合、できるだけ早く(速く)コースの帆走をするために選択するであろうコースをプロパー・コースという。スタート信号前、艇にはプロパー・コースはない。
- 抗議・・・艇が規則に違反したことに対する、艇、委員会による規則60に基づく申し立てを抗議という。
- レース中・・・艇がその準備信号から、フィニッシュしてフィニッシュ・ラインとフィニッシュ・マークを離れるまで、もしくはリタイアするまで、またはレース委員会がゼネラル・リコール、延期、もしくは中止の信号を発するまで、その艇はレース中であるという。
- ルーム・・・艇がシーマンらしいやり方で速やかに操船している間に、その場の状況で必要としている余地をルームという。これは第2章の規則と規則31に基づくその艇の義務に従うための余地を含む。
- 規則・・・次のものを規則という。
- 本書の規則。これには、定義、レース信号、序文、全文および関連する付則の規則を含む。ただし、表題、基本原則は含まない。
- World sailing 規定集のうち、World Sailingにより規則であると位置付けられ、かつ、World Sailingのウェブサイトで公開されている規定。
- 各国連盟規程。ただし、規則88.2に関する規程がある場合にはその各国連盟規程に従って、レース公示または帆走指示書で変更された場合を除く。
- クラス規則(ハンディキャップ・システムまたはレーティング・システムでレースを行なう艇にとっては、そのシステムの規則が「クラス規則」である。)
- レース公示
- 帆走指示書
- 大会を管理するその他の文書
- コースの帆走・・・艇が以下のとき、コースの帆走を行うという。
a.スタートする。
b.フィニッシュするまでの航跡を示す糸をぴんと張ったときに、次のようになっている。
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- そのレースのコースにある各マークを定められた側および正しい順序で通過する(スタート・マークを含む)。
- 帆走指示書で回航マークと定められた各マークに触れる。
- ゲート・マークの間を、そのマークの前のマークからのコースの方向で通過する。
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その後に、
c.フィニッシュする。
レグの起点、境界、終点ではないマークには、求められた側は存在しない。
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- スタート・・・スタート信号時またはスタート信号後、艇体がスタート・ラインのプレ・スタート・サイドに完全に入っていて、規則30.1が適用される場合は、その規則に従い、艇体の一部がスタート・ラインをプレスタート・サイドからコース・サイド向かって横切るとき、艇はスタートするという。
- 支援者・・・以下に該当する人物を支援者という。
- 競技者に物理的または助言的サポートを提供する、または提供することができる人物。コーチ、トレーナー、マネージャー、チーム・スタッフ、医師、医療補助員、または競技中もしくはその準備のために競技者とともに働いたり、治療したり、援助したりするその他の人物、すべてを含む
- 競技者の親または保護者
- タック、スターボードまたはポート・・・艇はその風上側に応じて、スターボード・タックまたはポート・タックにあるという。
- 風上・・・風下と風上の項参照。
- ゾーン・・・マークに近い方の艇の3艇身の距離で囲まれた、マークの周囲の区域を、ゾーンという。艇体の一部がゾーンに入っている場合、その艇はゾーンの中にいるという。